楽しい老後生活を｡｡｡


　当医院も開業以来２０年を越し、仲良くドアーを二人で明け、助け合って杖をかさ置きに入れられるご夫婦がふえてきました。
お元気で仲良く生活されてうらやましい限りです。

　でもここで、いま考えなくてはいけない問題が一つ生じています。
どちらかがお一人になられた場合は別として、現代は自分の子供や孫とともに暮らす方はほとんどありません。
別々に生活していると、自分の両親が年をとってきているという事に気が付かない場合が往々にしてあります。
時々両親を短時間見ているだけでは分からない部分が、重大な結果を招く場合が見られるようになってきました。
だんだん物忘れをするようになり、「お薬がしっかり服用できない」、 「緊急用のお薬をどこに置いたか分からなく、発作の時に間に合わない」等々、命にかかわることもしばしば起こってきます。

　どうしてもご夫婦で生活している場合、どちらかが助け合って大丈夫だという油断がまわりの人にも出てしまい、注意が怠りがちになります。
これは最大の盲点です。
だんだん加齢をしていくと、どうしても状況判断が鈍くなり（ボケているのではないが）、 適切なことができなくなります。
一番望ましいのは、家族のものがいつも気をつけることですが、それぞれに生活も忙しく、なかなかそこまでは見られないとすると、やはり介護の制度を利用してちゃんとお薬の管理ができているかなど、きめ細かいお世話を望みたいものです。
　医療のほうでは診察のときだけしか目が届きません。
今の制度では、ご夫婦で暮らし見た目普通の生活をできる人への細かいケアーは、まったく入っていないのだと思われます。
少しの介護の手助けで重病人をださなくてすめば、医療費もかからず、楽しい老後が過ごせると思います。
行政に更なるきめ細かい介護をお願いしたいと思います。


TOP