病気に対する自覚


最近起こった悲しい出来事から考えさせられたお話をしたいと思います。


 日頃、血圧も高くなく、ただ糖尿病で自覚症状はほとんど無く、時々ふらついたりするだけで、本人は『自分でそんなに悪くない』と、考えていましたが、内科的には、不整脈が出ており、かなり重症でした。
そのため、お薬も自分で適当に調節し(?)、いくら医者が、「きちんと飲まないと大事に至る」と、忠告してもダメだった人が、突然お風呂で亡くなってしまいました。

 みなさんは、自分の身体の健康状態を、自分の感じでまず判断すると思います。
だれでも若いうちは、『自分が健康で病気になっている』なんて、夢にもおもわず過していますが、特に血管の病気は、目に見えないところで徐々に進んでいくものです。
知らず知らずのうちに血糖が高くなっていたり、会社の健康診断で、血圧が少しすつ高くなってきたりしていても、実際には自覚症状として出てこない時は、わからない場合が多いと思われます。
 また、実際、血圧が高く心臓が悪くても、『気分が良い』とか、『元気がある』と、自分で自覚症状で判断して、生活する方などなどがあります。


 最近、問題になっている
『睡眠時無呼吸症候群』も寝ている間に起こっていることで、自分では自覚できていない病気の一つです。
『少し疲れやすい』、『居眠りしてしまう』のは、仕事がきついせいだと思っているうちに、生活習慣病になってしまうことが往々です。

 これからの日本の将来の『保険制度』や『自分の健康』を考える時、どんなにか早いうちの予防対策が、大切かがわかると思います。
生活習慣病は自覚症状が出た時では遅いのです。


 どういうわけか、一般の人は、医者が色々言うと「脅された」と、受け取る人が多いのは本当に残念なことです。
先生達は、手遅れになってくる人ばかりを診察して、「どうしてもう5年早く、医者に掛かっていなかったのか」と、歯がゆい思いをしてきているからです。
 先生にとっても、20年見続けている高血圧の人が、老年になっても元気で、検診でも何も出てこず、人生を謳歌しているのを見る事は、どんなにうれしいことでしょう!

 今はどの方も、長生きする時代になってきています。
健康が無ければ灰色の人生です。
本当の意味での、病気に対する自覚を持って、今から生活をしましょう。



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