動脈硬化が引き起こす病気
動脈硬化は、血管の中に脂肪などが溜まり血管が細くなることですが、このように細くなった血管では充分な血液を各臓器に供給できなくなり、色々な重い病気を起こしてきます。

心臓の血管が細くなれば “狭心症” や “心筋梗塞” のような病気が出てきます。
階段を上ったり早足で歩いたりすると、胸が締め付けられるような症状が出てきますが、しばらく休んでいると良くなります。

これは、階段を上ったり早足で歩くと脈が速くなり、安静にしている時以上に心臓を動かす為のエネルギー(血液)が必要になるのに、血管が動脈硬化により細くなっているため、充分な血液が供給できず栄養及び酸素不足になり、心臓の筋肉が悲鳴をあげ、それが胸痛という症状として出てくるのです。

また、脳の血管が細くなり、血液の供給が充分でなくなると、“脳梗塞” になります。
脳梗塞になると、その部位がつかさどっていた機能が傷害されます。
たとえば、運動を司る部位が障害を受けると手足が動かなくなったり、言葉を司る部位が障害を受けると言語障害が出現します。

脳梗塞の前段階で “一過性脳虚血” といわれる段階があります。
一時的に色々な症状が出ますが、しばらくすると症状は改善します。
これは脳の血管が詰まったり、また流れたりを繰り返している不安定な状態の現れです。
この時に適切な治療を行えば、麻痺が残るような脳梗塞を起こさずにすむのですが、ある程度時間が経ち、症状が固定してしまうと治療は困難になります。

その他、腎臓、消化管(大腸、小腸)、手足など血管が存在するところであれば、どこでも動脈硬化による血液の供給不足による病気は出てきます。
動脈硬化の治療
残念ながら、一度起こしてしまった動脈硬化を完全に治す方法は、現在はまだ見つかっていません。
血管に一旦溜まってしまった脂肪を、完全に取り去ることは出来ません。

血圧を下げたり、血糖を下げたり、血液中の脂肪を下げたりすることにより、若干は動脈硬化を改善させることはできます。  血管にある程度動脈硬化があっても、完全に血管が詰まってしまわなければ、臓器には大きな影響はありません。

そこで血管が完全に詰まらないように、動脈硬化が強い人には血液がさらさらになる薬を飲んでいただくことがあります。
バファリン81mg錠(以前、小児用バファリンと呼ばれていたもので、81mgという少量のバファリンを含む錠剤)などがそうです。 バファリンは一般的には、痛み止めや熱さましと言うイメージがありますが、少量をのんで頂く事により、血小板(血液の成分で血を固める作用がある)の作用を弱め、血液が血管の狭いところで固まるのを防ぐのです。

しかし、やはり一番大切なことは動脈硬化を起こさないように予防をすることです。
血圧、血糖、脂肪などは会社の健康診断などで、必ず年1回は調べているはずです。
血圧が少し高くても、血糖が少し多くても、脂肪が少し多くても症状には出ません。
しかし動脈硬化は確実に、毎日毎日見えないところで進んでいるのです。

そして、ある日血管が詰まった時、心筋梗塞、脳梗塞などの大きな病気が出てくるのです。
そうならないよう、良い生活習慣を作り、日々注意をしていくことが大切です。


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