始 め に
現在、わが国のC型肝炎感染者は200万人以上と推定されています。 しかも、この病気は自然治癒が殆どなく、何れ肝硬変から肝癌に移行する場合が多く、肝癌の80%はC型肝炎からという結果を招いています。 それにもかかわらず、感染者の中には治療を受けていない人がいます。 これらの人達に対しては、病気を理解してもらうように働きかけることが大切ですが、感染にまったく気がついていない潜在患者が多数いることもわかっています。 これは、C型肝炎は殆ど自覚症状がないか、あっても気がつかないくらいの場合が多いことも、一因になっているためと思われます。 先ず、定期健康診断で異常があっても、「お酒の所為だ」とか、「肥満の所為だ」と勝手に解釈している人達ですが、この中には感染者が潜んでいる可能性があります。 第二に、C型肝炎の場合は、『無症候性キャリア』といって、ウイルスは持っているのに肝障害のデータは正常である場合があります。 第三に、検査をまったくしていない人がありますが、これらの人たちの中に多数の潜在患者の存在が考えられます。 この掘り起こしのために、政府は平成14年4月から、「老人保健法による肝炎ウイルス検査」、「政府管掌健康保健等による肝炎ウイルス検査」、「保健所等における肝炎ウイルス検査」の事業を5年計画で始め、自身気付いていない持続感染者を見つけ出し、肝癌の死亡率を減少させるよう目指しています。 |
C型肝炎とは。。。
C型肝炎ウイルスの感染によって起こります。 肝細胞が次々に壊れ、10年〜30年後には『肝硬変』、『肝癌』 になります。 早期発見、早期治療開始が大切です。 早期には自覚症状が無いのが特徴です。 肝硬変の末期になって始めて、「足がはれる」、「お腹が張って来る」等の症状が出てきます。 健康診断、献血、他の病気のときの検査でわかるのが殆どです。 過去に、「輸血・手術をした事がある人」、「家族に肝臓の悪い人がいるとき」、それから、「一度でも GOT・GPTに異常のあった人」は、自身も肝炎を疑ってみることが大切です。 |
2003年 8月
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