骨粗鬆症の診断ついて
骨粗鬆症かどうかの診断は骨量の測定によります。
特別の場合を除いて、エックス線により腰椎で測定することになっています。
測定した値は、若年成人(20〜44歳)平均値に対する割合で表示されます。
下の表を参考にして下さい。
【骨粗しょう症の診断基準】
骨 密 度 値
若年者の平均値(※1)に対する割合判 定 80%以上 正 常 70〜80% 骨量減少(※2)
(骨粗鬆症の疑い)70%未満 骨粗鬆症
※1 若年成人平均値(20〜44歳) ※2 この段階で脊椎の圧迫骨折や、手・足の脆弱性骨折 (これは大きな外力によらない骨折のこと) があれば骨粗鬆症と診断される。
従って、骨粗鬆症を診断する場合は、先ずX腺撮影を実施して、脊椎、手・足の骨折の有無を確認する。
骨代謝マーカーについて
骨はその内部で、常に破壊と再生が繰り返されています。
これを骨代謝といいます。
破壊の程度を教えてくれるのが、骨吸収マーカー(NTx、DPD、等)で、再生の程度を教えてくれるのが、骨形成マーカー(BAP、等)です。
各マーカーは、上記以外にまだ何種類もありますが、現在保険適用が認められているものは上記3種のみです。
臨床応用としては骨塩量で効果判定をする場合は、半年〜1年は十分かかりますが、これと比べて極めて短期間に治療効果の判定ができますので、報告が早くなり、患者さんに満足感を与え、治療の継続に役立ちます。
- 骨粗鬆症の治療を始める際に、治療方針の決定をする時、マーカーを測定することによって破壊が多いか、再生が少ないか判定ができるので、それに合った薬剤を選ぶことが出来る。
- 治療開始後1〜6ヶ月以内 (時期は使用薬剤及びマーカーによって違います) に測定し投与前と比較すると、治療効果があったかどうか分かります。
また、効果がない場合は、早期に他の治療法に変更することができます。
その他、吸収マーカーの測定によって、将来の骨量の予測が可能になりつつあります。
骨粗鬆症Q&A 骨粗鬆症の豆知識
2002年7月
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