診察室血圧と家庭血圧について


 家庭血圧を測りましょう!
高血圧の患者さんの中に、お薬を何回変えても又その量を増やしても
血圧の下がらない方がいます。 これを治療抵抗性高血圧と言います。
これにはいくつも原因があるのですが、私の経験では診察室高血圧
(白衣性高血圧)
がわりあい多いような気がします。

最近、家庭血圧計が普及して、診察室では血圧が割合高い患者さんから、
「家では大分下がっていますよ。」と、言われる事がしばしばあります。
患者さんに教えられて、「それではこれに血圧のデータをとって下さい。」と、
用意してある記録紙を渡し、次回の診察時に家庭血圧を確認します。
収縮期圧で30mmHg以上、拡張期圧で20mmHg以上低い方もいます。

高血圧の患者さんは、是非、一家に一台血圧計を備えてください。
たとえ治療抵抗性でなくても、自分自身の健康意識を高めるために有効です。

それでは、診察室血圧と家庭血圧について詳しく述べていきましょう。


は じ め に
これまでの血圧は診察室でのみ測られてきましたし、多くの試験により、
血圧の良好なコントロールが心筋梗塞、脳梗塞などの予防に大切なことも
検証されてきました。近年、家庭血圧計の普及は素晴らしく、体温計、体重計に
次ぐ家庭用健康器具に成長してきました。
その結果、家庭血圧が簡単に測れるようになっていますが、さて家庭血圧は
本当に必要なのでしょうか?

一例を挙げます。
白衣性高血圧です。 この診断は家庭における血圧の測定無しには不可能です。
現在治療中の高血圧患者の20〜30%に白衣性高血圧があるといわれています。
その他、家庭血圧の重要性、家庭血圧計の購入、測定に際しての注意、
家庭血圧の基準値、最後に24時間自由行動下血圧測定についても触れてみたいと
思います。
家庭血圧について
家庭血圧計での測定
キィ・ポイント
24時間自由行動下血圧測定

2001年10月

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